おむすびはこれで五週目が終わった。
よくわからないまま、ここまで辛抱してよく付き合ってきたと思う。
物語を見ている視聴者にとって、共通の出来事は95年の阪神淡路大震災だろう。
九州の糸島も東京も、そして神戸の暮らしも立ち入ったことにはそれほど興味が湧くわけではない。
物語はここへ来て歩が登場するようになって、過去の様々な記憶が蘇る。
昨日の続きで歩がどんな仕事をしているかが詳しく明かされる。
どうやらおむすびの謎の部分は全て明らかになったのかも。
歩は東京でカラオケビデオでの女優業をやっていた。
登場人物たちも物語を見ている人たちにとっても今日初めて開かされた歩の真実。
そして、振り返ってみると歩がなぜ糸島に戻ってきたのかも辻褄が合う。
歩は親友真紀の墓参りに行きたかったが、1人ではどうしても行動できない。
それで家族に付き合ってもらおうと思ったようだ。
謎はここへ来てしっかりつながって、物語の展開も納得できる形になってきた。
歩の秘密が明らかになった後、結と結の姉妹の会話。
ここへ来て2人はお互いを遣う様子。
歩は自分が偽物だと自虐的な発言を。
結は自分を押し殺すことが自分の務めだと錯覚。
お互いそれぞれの発言にダメ出しすることで、相手を気遣う。
おそらくこの辺が物語の中心になるんだろう。
みんな力を合わせてそれぞれの人生を歩む。
おむすびはここへ来て、やっと全体像が納得できるように。
目次
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歩の種明かし
物語は15分の放送枠ながら前日の続きが描かれる形で放映。
歩が家に集まった人たちを“ひみこ”に誘うところから描かれる。
と言うのも父親聖人から
歩 本当のところはどうなんや?
つまり、歩が大女優と呼ばれることの意味を知りたがっていた。
そこで種明かしをする気になったようだ。
ここまで来るまでに、5週間25話分のストーリーが展開されていた。
とにかく主人公が16歳の高校生なので年寄りの私にはまるで想像がつかない。
何とか理解しようと、毎日ネットで様々な事柄について検索を繰り返す。
脚本の中で語られる物語のエピソードもさることながら、当時のご時世などどうなっていたかがとても気になるところ。
95年の阪神淡路大震災は記憶にもしっかりと残るので検索もたやすい。
しかし物語の現在2004年に関してだと思いを巡らせても、なかなか簡単に浮かび上がってくる事は少ないかもしれない。
記憶をたどると私は仕事三昧で世間的なことなどまるで気にも留めなかった。
カラオケがある事は知っていたが、私が耳に残っているのは中学とか高校の頃に聞いた歌謡曲程度。
およそ半世紀以上前のシロモノになる。
スナックひみこにて
突然カラオケマイクを持って悲鳴に近い金切り声を振り絞って歌い出した歩。
およそうまさのかけらも感じない。
今日聞いてみてわかったけど、浜崎あゆみのレパートリーを披露していたが、こんなにもキーが高かったんだね。
これは誰彼、歌えるようなレベルじゃないよね。
実は歌声にはほとんど何の意味もない。
皆が抱く疑問の答えは、画面そのものにあった。
歌詞の字幕の後ろに映る映像は若い男女。
金髪の女性はよく見るとなんと歩本人
ここでやっと歩の仕事が明らかに。
東京に出て、最初はギャル雑誌のモデルをやったけど、ほどなくして声がかからなくなったらしい。
事務所を変えて取り組み始めたのがこちらのカラオケ女優。
そして現在に至ると言う。
歩は自分は女優とは言えないし、ギャルでもない。
自分は、ただのニセモノ
自分の存在意義を見出せていない。
米田家のそれぞれ
考えてみれば、歩本人が自分は女優だと言いふらした事は1度もない。
しかも大女優だなんて。
話を持ってきたのはマネージャーを名乗る佐々木佑馬。
そしてその話を膨らませて一人歩きさせたのは祖父永吉。
歩本人がきちんと説明したことで、家族たちも皆納得できたのでは。
1番安心したのは、母親愛子と祖母佳代だろう。
米田家の男たちは2人とも暴走グセがあるので、話を聞くときには、それなりのフィルターが必要になる。
歩と結 仲良し姉妹
今週のエピソードの中心になるのは、歩と結の姉妹の交流になる。
最初は結が激しく反発していた。
幼い頃の記憶が、どうしてもトラウマになっていて本来の2人の関係を歪んだものにしていたね。
歩は真紀のやりたいことをなぞってきただけだと述懐。
そして結は自分のやりたい事を封印することこそが自分が取るべき選択だと盲信して譲らない。
2人とも誰に似たのか筋金入りの頑固者。
しかし、彼女たち2人にも米田家の呪いがしっかりかかっている。
誰かのために自分を捨ててでも助けてあげる。
その精神はしっかりと受け継がれているだろう。
セリフの行間には現れないが物語の重要なポリシーとしてしっかり描かれていたのでは。
来週の予告編ではいよいよ栄養士の文言が。
どうやらここでやっと全体の流れが掴める展開に。
年寄りの視聴者としては、やれやれって感じかな?