うち栄養士になるけん
今日描かれたエピソードの中で1番注目すべきは結のこのセリフ。
ついに自分の人生を自分の足できちんと踏み締めて歩もうとする決意表明。
今日で7週間が終わったことになる。
つまり15分の物語が35話分。
神戸行きを決めた米田家は、決意は固かったが祖父永吉にはなかなか言えずじまいだった。
物語は永吉と聖人たち家族とのやりとりが詳しく描かれる形。
きっかけはやはり結の決意表明。
結は甲子園行きに全てをかけていた翔也のために栄養学の研鑽を積んでいた。
そしてそれが誰かに喜んでもらえることだと気がついたとき、やりがいと喜びが同時に湧き上がってくる。
どんなに有意義な仕事といっても楽しんでできて喜びが感じられなければ、それは拷問と大した差はない。
18歳にして人生の進むべき道筋をしっかり見出すことができた結は、ある意味幸せな人生を歩いているとも言える。
しかし、家族それぞれの思いは微妙に差があって当然。
祖父永吉はかつてトラックの運転手で全国を飛び回っていた過去が。
その時を経て、家族で話をしたり喜んだり喧嘩をしたりなどのたわいもないことこそが、人生にとって最も有意義なことだと考えるように。
聖人たち家族の神戸行きには真っ向から反対。
祖母佳代は送り出してくれることに賛成したのに永吉だけがどうしても家族が別れることを承服できずにいる。
永吉の気持ちをうすうす感じ取るができる聖人は、告白を微妙に先延ばしにさせてしまっていた。
しかし、さすがの永吉もいつまでも反対一辺倒なわけにはいかなかった。
自分の寂しい気持ちを素直に告白した後、しぶしぶながら神戸行きを認めることに。
目次
結の決意表明
そういえば翔也が甲子園行きに必死で打ち込んでいた頃、結は栄養学の勉強を根気よく続けていた。
それはメールで翔也とやりとりするため。
メールのネタを探していたのが出発点だろうが、結果としてそれは人の命に関わる仕事であり、やりがいもあり喜びにも満ち溢れている。
おむすびの基本設定にも叶う内容ではなかろうか。
栄養士と言う仕事も福西の野球部監督の奥さんが資格を持っていて、選手たちの健康管理を一手に引き受けているとの言葉があったから。
そういえば、プロのスポーツ選手は必ず専門の栄養士がついていると聞いたことがある。
他にも栄養士を求める職場はたくさんあるだろう。
社内食堂のようなところから、病院や幼稚園や学校、さらには介護施設など、およそ食に関わるような仕事なら必ずと言っていいほど。
聖人の希望
結の決意表明を聞いた後、愛子に促されて聖人が自らの希望を語っていた。
もう一度神戸のあの場所で床屋をやりたいのだと。
そして家族で移り住みたいと希望を述べる。
95年の大地震の時にかつて存在した自分たちの店も家も潰れてしまった。
今は全く別のテナントが立っているらしいが、今回は空きができたとのこと。
今全く様変わりしてしまったが、懐かしさと同時に自分が生きるべき場所はここだとの確信も生まれたはず。
神戸には世話になった。
恩返しがしたい。
聖人の言葉に二言はない。
永吉への説得
米田家の神戸行きは優柔不断な聖人のせいで永吉には話せずじまい。
物語では、演出で翔也が唐突に秘密を明かしてしまう形がとられていた。
米田結 引っ越しの日は決まったか?
手伝いに来るぞ。
このやりとりで永吉は聖人たちが神戸行きを計画していることを知る。
当たり前すぎる反応だが、
いかん!
決して許そうとはしなかった。
永吉には聖人たち家族とのふれあいが、自分にとって必要不可欠なものとして強く自覚していた。
目の前から突然いなくなったら寂しいと正直に告白。
家族として長くコミニケーションをとってきた人たちは、誰かがかけることを極端に嫌がる傾向が。
その反面ずっと一人暮らしをしていると、そのような寂しさはほぼ感じる事は無い。
個人的なことになるが、私は70歳を過ぎたじいさんだが一人暮らしが寂しいと感じる事は全くないと言っていい。
つまり気がついた時は、すでに一人暮らしだったから。
新たなるステージへ
結が永吉を説得する形で物語は設定されていた。
永吉の気持ちに寄り添うとする結
この時一緒にいた聖人も愛子も永吉を説得するだけの気力を持ち合わせていなかった。
親として子供たちがいなくなることの寂しさを知っていたが故に、永吉の言い分が身に染みてくる。
来週の予告編も既に公開された。
結は栄養士になるための専門学校に通うようだ。
そこではどうやらいろいろなことが起こるらしい。
新たな登場人物も加わりそうな雰囲気。
私の正直な感想を言えば、おむすびの前に放送されているカーネーションの再放送の方が圧倒的に面白いかもしれない。
見ていて、はるかに感情移入できるので。
それでもリアルタイムの今の朝ドラはおむすび。
やはりこの物語への集中が途切れないように、日々エネルギーを傾注する。